こんにちは!
今回は、最近は少なくなってきました台湾ヤマハの車両の修理です。
以前インドヤマハのYZF-R15を紹介しましたが、その台湾バージョンです。
といっても台湾バージョンの方が日本では馴染みがあり、後で書くようにすでにオーソドックスになっております。
台湾ヤマハが日本で有名になったのがこの車両『マジェスティ125』です。
他にも、シグナス、BW’sが有名です。
日本でこのマジェスティ125やシグナスが約20年ほど前から流通し始め、人気となり台湾ヤマハという名前も有名になっていきました。
同時に取扱店も多く、アフターパーツもかなり豊富な車両ではないでしょうか?
台湾ヤマハのシグナスと日本ヤマハのシグナスを平行して販売しているお店もあるという、今では少し疑問?な状態でした。
実は、このぐらいから、日本ヤマハも小型スクーターは台湾製になっており、シグナスなんかは、細かいセッティングやパーツが違うぐらいで、ほぼ同じバイクだったのです。
良くも悪くもお客さんは、日本ヤマハか台湾ヤマハかを選ぶのに悩んでおられたでしょうね。
今回の車両はおそらくそのマジェスティ125でも初期に近い車両のようで、かなり年期が入っております。
オーナーさんは最近ネットの個人売買で購入され、しばらくするとエンジンが調子が悪くなってきたとの事でした。
初めに伺い車両を確認すると、セルが回ったり回らなかったり、右ブレーキ+セルでかかったり、左ブレーキ+セルでかかったり、そのうち両方とも反応せずセルが回らなくなったり。
キックでかけてもすぐにエンストする、そのうち全くかからなくなる。
無い頭をフル回転させて考え、まずはエンジンがかからない原因とセルが回らない原因を切り分け点検を進めます。
車両が砂利駐車場にあったとの事から、まずは点火プラグをチェックします。
この車両何故か、プラグキャップに水が溜まりやすいのです。
点検すると大当たりでした。
プラグキャップから水滴が少し混入していました。
漏電していた可能性あります。
プラグを外し、きれいに清掃し再度組付け、キックでエンジンをかけてみます。
するとエンジンはかかりました。
これで、一つ原因は潰れました。
次にセルの点検に取りかかります。
なぜかセルが、右ブレーキ+セルでかかったりかからなかったり、左ブレーキ+セルでかかったりかからなかったりこの現象は未経験でしたので悩みましたが、どの動作をしても、スターターリレーの作動音がかなり弱々しいことからこの部品を疑いました。
スターターリレーは小さな電流を大きな電流に変換する部品です。
簡単にいえばセルモータ用のメインスイッチですかね。
ここからは改めて部品を調達する必要があるため、部品が届き次第に再修理をさせて頂くことになりました。
後日
早速再修理に伺い、このリレーを交換致しました。
すると、しっかりセルが回るようになりました!
なぜだったのかをしばらく考えてみた結論ですが、
スターターリレーの劣化に加え、
スターターリレーを動かすための小さな電流の電圧が途中の配線劣化やスイッチの接触不良などで弱くなっていた為、ギリギリの水面下でリレーが反応したりしなかったりだったのかもしれません。
過去にカワサキのZRX1100で配線劣化でエンジンが温まるとセルが回らない症状があり似たようなことを経験していました。
しかし、この車両まだ怪しい箇所がありそうです。
キャブのスターターバルブですが、どうやら動いていなさそう。
これも、よく壊れやすい部品ですが、お客さまと相談しいったん様子を見て頂くことになりました。
お客様も言われておりましたが、ネットの個人売買はやはり闇が深いですね。
今回の車両は確かに年式が古いですが、やはりバイクに詳しくない方ももちろん多くおられますので、簡単にやすく購入しやすい分その後のアフタートラブルにお困りの方は少なからず、おられるようです。
当店はそんなお困りの方に、
安価で完治させることは難しいですが、より良い方法で納得頂けるよう努めますので、お気軽にお問い合わせください!